先週の地震からあわただしい日が続いています。3月というのは季節の変わり目でもあり、新しい年度となる忙しい時期でもあります。記念品やプレゼントなどご予約品を、次々と包装していくスタッフも納期と商品準備に追われます。その中で工人は常に新しいデザインへの挑戦をしていて、時折、新商品になるものの前段階で試作品をもってきます。こども用のうつわ、お椀を2個、試作品として入荷したので使ってみます。安全性の高い食品用の塗装をしているので、まずは汁物で試します。珈琲など飲み物も入れてみます。ご飯も装います。広葉樹なので丈夫ではありますが、食洗器や電子レンジは使いません。大切に手洗いをします。思い出して以前に購入した、大きなフシのある角の銘々皿にのせてみました。とても良い感じです。私は自分用は大きなフシのあるものを選んで購入します。フシというのは自然の表れであります。人間でいうとシミやホクロのようなものをもの。気にすることはありません。特徴ととらえてほしいです。最近はお客様のニーズにあわせて、節のないものをつくる傾向になっていて、どこか本質からずれていくようにも感じます。工業製品ではないのですから、木目や節は自然のまま受け入れたいです。それを理解してこそクラフトのものづくりは活かされてくるのです。自然のものを受け入れ、木の持つ本来の姿を思う、年月とともにキズができても、それも歴史のひとつととらえ、木の持つ風合いを楽しむ。だから節のあるのも好き、と言えるのです。